告白 -映画版-
と、言ってよいと思う。
ほぼ完璧な作品。
ではなく、
ほぼ完璧な映像化。
という意味で。
最後に残る気持ち悪さ。
原作を読んだときに感じたこの感触。
この作品の最大の売りであり、
特徴が見事に再現されていた。
何よりも終演後の館内の静けさが、
それを物語っていた。
こう来たかー、と心の中で唸ってしまった、
まるでイメージビデオのような世界。
現実感がまるで無い世界で、淡々と進むそれぞれの告白。
まるで痛みを感じずに行われる、殺人と復讐。
ファミレスで、幸せそうな家族を見た後に、慟哭する主人公。
自分の犯してしまった、最後の殺人を告げられ、慟哭する少年A。
"痛み"
あえて、作品全体からこの感覚を消すことで、
より強くこの感覚を表現している。
この夏の猛暑を吹き飛ばす
気持ち悪さを感じたい人は、ぜひ劇場へ。